当館では開館を記念し「大阪」をテーマに「みんなのまち 大阪の肖像」と題した展覧会を、2022年に１期［戦前］と２期［戦後］に分けて開催しました。東洋一の都市「大大阪」の時代を中心に多彩な文化諸相を概観した１期に続き、焼跡からの再起、高度成長期、そして70年万博と、起伏の激しい戦後社会に刻まれた創造力に注目した２期では、美術・アートの動向とともに、工業化住宅とそのインテリア、戦後のライフスタイル形成の一翼を担った家電製品を含む工業デザインの成果を紹介しました。

そしてこのたび、今年10回目を迎える「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」の開催と連動し、昨年の２期で取り上げることができなかった戦後大阪の「建築・都市空間」に焦点を絞り、特集展示とスペシャルトークを開催します。

スペシャルトークでは高岡伸一氏（近畿大学建築学部准教授）をお招きし、戦後、高層ビルの競演が展開された場所の一つであり当館が建つ中之島に着目し、大阪の戦後建築の特長をご紹介いただきます。