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EXHIBITION展覧会

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生誕150年記念

上村松園

2025-03-29 – 2025-06-01

展覧会公式サイト

本展公式X

概要

上村松園が誕生して150年の節目を迎えることを記念して、数々の作品によってその画業をあらためてご紹介する回顧展です。松園の芸術は、同時代に女性像を描いた鏑木清方や北野恒富などとは一線を画し、独自の理想を追求しました。また、傑出した女性画家の先駆者として、松園の存在は後進の指針となり、池田蕉園や島成園をはじめ多くの女性日本画家が誕生する契機となりました。四条派の伝統が色濃い京都画壇にあって、自ら美人画の系譜を切り拓いた上村松園は、多くの意味でパイオニアとしての運命を背負い、それを見事に成就したといえるでしょう。

本展では、《母子》(重要文化財、東京国立近代美術館蔵)[後期展示]、《序の舞》(重要文化財、東京藝術大学蔵)[後期展示]などの代表作をはじめ、初期から晩年までの100件を超える優品を展示して、その魅力に迫ります。
また、女性として初めて文化勲章を受章し、近代美術史に揺るがない足跡を残した松園芸術の真価をふり返る機会といたします。

展覧会情報

会期2025年3月29日(土)– 6月1日(日)
休館日:月曜日、5/7(水)
*4/28(月)、5/5(月・祝)は開館
前期:3月29日 – 5月11日、後期:5月13日 – 6月1日
開場時間10:00 – 17:00(入場は16:30まで)
会場大阪中之島美術館 4階展示室
主催大阪中之島美術館、日本経済新聞社、テレビ大阪、京都新聞、神戸新聞社
特別協力公益財団法人 松伯美術館
協賛DNP大日本印刷
観覧料一般  1800円(前売・団体 1600円)
高大生 1500円(前売・団体 1300円)
小中生  500円(前売・団体 300円)
当館メンバーシップ会員の無料鑑賞/会員割引 対象
*税込み価格。

*前売券販売期間:2025年1月15日(水)10:00 – 3月28日(金)23:59

*団体料金は20名以上。団体鑑賞をご希望される場合は事前に開館時間・料金・団体受付ページからお申込みください。
*学校団体の場合はご来場の4週間前までに学校団体見学のご案内からお申込みください。
*障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は当日料金の半額(要証明)。一般のご購入列とは別に対応させていただきます。ご来館当日、2階のチケットカウンターにてお申し出ください。(事前予約不要、当日券売場付近の係員にお気軽にお声がけください。ご案内させていただきます。)
*一般以外の料金でご利用される方は証明できるものを当日ご提示ください。
*本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
*災害などにより臨時で休館となる場合があります。

【チケットの主な販売場所】
大阪中之島美術館チケットサイト、展覧会公式オンラインチケット(etix)、各種プレイガイド。
お問い合わせ大阪市総合コールセンター(なにわコール)
06-4301-7285
受付時間 8:00 – 21:00(年中無休)
先行チラシPDF

作家紹介

松伯美術館提供

京都に生まれた上村松園(1875 – 1949)は、美人画の第一人者として知られます。伝統を学びながら独自の人物 表現を切り拓き、生涯にわたり理想の女性像を追い求めて描きました。それらの気品ある清澄な女性像の数々は、 今日も観る者に深い感銘を与えます。60年間におよぶ画業を貫き、近代美術史に揺るがない足跡を残した松園は、 日本における女性芸術家のパイオニアとしての位置づけも重要です。

みどころ

1. 大阪の美術館で初&大阪だけで開催する松園の大回顧展

2. 重要文化財の《母子》《序の舞》をはじめ、《草紙洗小町》や《晩秋》など珠玉の名品が集結

3. 初期から晩年まで、松園の画業をたどる100件以上を展示

4. 完成作に関連する表現豊かな下絵や素描(松伯美術館蔵)を多数紹介

5. 日本文化における“美”を再発見する機会

構成

第1章 人生を描く

日本の女性がそれぞれの年代を迎える姿を、松園は近世風俗画や浮世絵などを研究し、髪型や着物などを細やかに描き分けて表現しました。若い頃から松園は女性の一生を、季節の巡りになぞらえて描き、その生き方、あり方に着目しています。本章では、女性の人生を見つめる松園の眼差しを作品から読み解きます。

  • 《母子》(重要文化財)
    昭和9年(1934) 東京国立近代美術館
    *後期展示

  • 《四季美人図》
    1892年頃 光ミュージアム
    *通期展示

第2章 季節を描く

四季折々に生きる女性の姿を松園は生涯にわたり描きました。これらの作品は松園ならではの品格と愛らしさに満ちて、広く親しまれています。本章では、春夏秋冬と巡りくる四季の風趣のなかに息づく女性たちを描いた作品を取り上げ、松園が注ぐ温かく懐古的な眼差しをご覧いただきます。

  • 《わか葉》
    1940年 名都美術館
    *前期展示

  • 《春》
    1938年 田渕ホールディングス株式会社
    *通期展示

  • 《待月》
    1926年 京都市美術館
    *前期展示

第3章 古典を描く

松園は修業時代から古画の図案を研究して、伝統芸能、古典文学を画題に取り上げています。大正期前半には人物の内面表現を追求し、叙情性を打ち出しますが、次第に内なる感情を凝縮し、気品高い古典の本質へ到達します。本章では、画題を伝統に求めた松園が画中の女性像を表現する手法に着目しながら名作の数々をご紹介します。

  • 《序の舞》(重要文化財)
    昭和11年(1936) 東京藝術大学
    *後期展示

  • 《汐くみ》
    1935年頃 大阪中之島美術館
    *通期展示

  • 《草紙洗小町》
    1937年 東京藝術大学
    *前期展示

第4章 暮らしを描く

松園は人々の日常のひとこまを数多く描きました。明治期の作品は同時代の風俗にも目を向けましたが、昭和期の作品は、近代化する世の中から失われゆく風俗を懐かしむ気持ちが込められていきます。行事を楽しみ、化粧を施し、家事に勤しむ女性たちの暮らす姿が松園の絵筆によって凛として甦ります。

  • 《舞仕度》
    1914年 京都国立近代美術館
    *前期展示

  • 《鼓の音》
    1940年 松伯美術館
    *前期展示

  • 《晩秋》
    1943年 大阪市立美術館
    *後期展示

関連イベント

講演会「上村松園の芸術について(仮)」

登壇者中村 麗子(東京国立近代美術館 主任研究員)
開催日時2025年3月29日(土)14:00 – 15:30(開場 13:30)
会場大阪中之島美術館 1階ホール
定員150名(先着順、事前申込不要)
参加費無料。ただし本展の観覧券(半券可)が必要。

講演会「上村松園の描く女性像の変遷」

登壇者山田 諭(美術史家)
開催日時2025年4月26日(土)14:00 – 15:30(開場 13:30)
会場大阪中之島美術館 1階ホール
定員150名(先着順、事前申込不要)
参加費無料。ただし本展の観覧券(半券可)が必要。

レクチャー「女性画家たちの20世紀」

登壇者北原 恵(大阪大学 名誉教授)、小川 知子(大阪中之島美術館 学芸員)
開催日時2025年5月11日(日)14:00 – 15:30(開場 13:30)
会場大阪中之島美術館 1階ホール
定員150名(先着順、事前申込不要)
参加費無料。ただし本展の観覧券(半券可)が必要。

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時2025年4月16日(水)、5月22日(木)15:00 – 15:45
定員30名(要事前申込)*2025年3月中旬、受付開始予定
参加費無料。ただし当日ご利用になられる観覧券が必要です。

音声ガイド

本展のナビゲーターは俳優・木村多江さん。

プロフィール

1971年、東京都生まれ。舞台役者としての活動を経て96年にドラマデビュー。ドラマ「リング」「大奥」などで注目を集め、多彩な演技力を活かし数多くの映画、ドラマに出演。 現在、NHK-Eテレ「木村多江の、いまさらですが…」のMC、NHKBS「美の壺」ではナレーションを務めている。日本舞踊松本流の師範、野菜ソムリエの資格を持つ。

貸出料金:お一人様1台 650円(税込)