おかげさまで、開館記念の展覧会である「⼤阪中之島美術館 開館記念　Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」を予定通り終了することができました。ご来館いただきました大変多くのみなさまにお礼申し上げます。また、関係者のみなさまにご支援、ご尽力いただきましたことにもお礼申し上げます。開館直後で不慣れなことも多く、ご不便やご不快を感じられた方々には心よりお詫び申し上げます。

大阪中之島美術館が第一歩を踏み出した展覧会の終了に際して、私の思いも含めみなさまにごあいさつさせていただきます。開館前から今日に至るまで多くの激励のお言葉とともに、たくさんのメディア取材も受けさせていただきました。その際、私は「長い準備期間でつらかったことは」と聞かれ、「街で知り合った方に『大阪に美術館はいらないのと違う？』と言われたことですかね」と答えたことが何回かありました。しかし実際、この美術館が開館してみると、私たちが予想した以上に多くのみなさんが美術館にお出でになり、また好意的なメッセージを数多くSNS等にもアップしていただきました。私はこんなにも多くのみなさんにこの大阪の美術館は受け入れていただいているのだと実感することができました。本当にありがたいことです。

美術館は独自で存続できるものではありません。「私の大阪中之島美術館」と思ってもらえる方々が多いほど、この美術館は未来に向けて活動の可能性が高めることができると確信しています。その意味で大阪中之島美術館は確実によい一歩を踏み出すことができたと思います。

まだまだ設備や機能面で不十分な点はたくさんあります。それらを改め補いながら、大阪の美術館として活動してまいりたいと思います。
4月9日からは「開館記念特別展　モディリアーニ　－愛と創作に捧げた35年－」と「開館記念展　みんなのまち　大阪の肖像（１）」が始まります。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

2022年3月23日

大阪中之島美術館
館長　菅谷富夫