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EXHIBITION展覧会

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没後30年 木下佳通代

2024-05-25 – 2024-08-18

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チラシ

概要

神戸に生まれ、関西を拠点に活動した作家、木下佳通代(1939 – 1994)の個展を、日本国内の美術館で初めて開催します。

木下の作家としてのキャリアは、60年代、前衛美術の集団「グループ〈位〉」の活動に携わったことから始まります。そして、70年代には、写真を用いながら、イメージと知覚、物質の関係を考察する作品を数多く手がけました。その極めて理知的なアプローチは、同時代のコンセプチュアル・アートの世界的潮流と呼応しており、ヨーロッパでも高く評価されます。80年代には、抽象絵画へと表現の軸足を移します。一筆ごと一筆ごと、自らの感覚を鋭く問いながら作り出された絵画は高い緊張感を備えており、彼女の表現の集大成とも呼べるものです。

本展は過去最大規模の木下の個展となります。ごく初期の作品から、代表作、そして絶筆にいたる彼女の活動を一堂に紹介し、今あらためてその表現の全貌に迫ります。

展覧会情報

会期2024年5月25日(土) – 8月18日(日)
休館日:月曜日 *7月15日(月・祝)、8月12日(月・休)は開館
開場時間10:00 – 17:00(入場は16:30まで)
会場大阪中之島美術館 5階展示室
主催大阪中之島美術館
協賛株式会社アサヒグラフィック、株式会社エグザイルス、国土防災技術株式会社
協力カゴヤ・アセットマネジメント株式会社
助成公益財団法人 小笠原敏晶記念財団
観覧料一般  1600円(団体 1400円)
高大生 1000円(団体 800円)
中学生以下 無料
当館メンバーシップ会員の無料鑑賞/会員割引 対象

*チケットは2024年4月25日(木)10:00 から販売開始。
*災害などにより臨時で休館となる場合があります。
*税込み価格。
*団体料金は20名以上。団体鑑賞をご希望される場合は事前に開館時間・料金・団体受付ページからお申込みください。
*学校団体の場合はご来場の4週間前までに学校団体見学のご案内からお申込みください。
*障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は当日料金の半額(要証明)。一般のご購入列とは別に対応させていただきます。ご来館当日、2階のチケットカウンターにてお申し出ください。(事前予約不要、当日券売場付近の係員にお気軽にお声がけください。ご案内させていただきます。)
*一般以外の料金でご利用される方は証明できるものを当日ご提示ください。
*本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。

【チケット販売場所】
大阪中之島美術館チケットサイト、ローソンチケット、ローソンおよびミニストップ各店舗(Lコード:51844)
お問い合わせ大阪市総合コールセンター(なにわコール)
06-4301-7285
受付時間 8:00 – 21:00(年中無休)

作家紹介

木下佳通代 1987年 撮影者不詳

木下佳通代(きのした・かずよ)
1939年神戸市長田区生まれ。中学・高校は親和学園(神戸市)に通う。
1958年京都市立美術大学(現 京都市立芸術大学)に入学し黒田重太郎や須田国太郎に師事。
1962年大学卒業後、神戸市立丸山中学校、親和学園などで美術教師を務める。
1965年ごろ河口龍夫、奥田善巳らのグループ〈位〉と共に活動する。
70年代前半ギャラリー16(京都)、村松画廊(東京)で定期的に個展を開催した。
1977年第13回現代日本美術展兵庫県立近代美術館賞を受賞。
1981年彫刻家・植松奎二の紹介でハイデルベルク・クンストフェライン(ドイツ)で個展を開催。
1982年第11回ブルーメール賞 美術部門を受賞。突如としてこれまでの作風を捨て、抽象絵画の制作を開始。
1990年がんの宣告を受けて闘病生活に入る。治療法を求めてロサンゼルスを度々訪問。現地でも制作を行った。
1994年神戸にて55歳で没する。

構成

第1章 1960 – 1971

1958年に京都市立美術大学(現 京都市立芸術大学)に入学、黒田重太郎・須田国太郎に師事。河口龍夫や奥田善巳に出会い、グループ〈位〉とともに活動した時代までの初期作品を紹介します。

第2章 1972 – 1981

初期より積極的な活動を展開した木下はギャラリー16(京都)、村松画廊(東京)、トアロード画廊(神戸)を中心にほぼ毎年個展を開催します。写真のコラージュや構成、フェルトペンによるドローイングなどが多く発表され、作家として評価された最初の時期。このたび発掘されたビデオ作品も展示します。

  • 木下佳通代 《'76-C》
    1976年 大阪中之島美術館蔵

  • 木下佳通代 《'78-1》
    1978年 大阪中之島美術館蔵

  • 木下佳通代 《む36》
    1976年 大阪中之島美術館蔵

第3章 1982 – 1994

1982年に抽象絵画の制作へ大きく転向。力強いストロークの幅広い筆致や、描いた部分を拭き取るなど、92年までの間に作風は度々変化します。同系統の色の加減算による絵画は、時間が重層するような奥行きを生み出しました。

このたびの調査で明らかになった最大規模の作品も、修復後、本展で初公開となります。

  • 木下佳通代 《'86-CA323》
    1986年 北川貞大氏蔵(大阪中之島美術館寄託)

描きたい、描きたいのに時間がない。

1990年、がんの告知を受けた木下。治療法を求めてロサンゼルスへ渡り、現地でも制作を続けました。迫りくる死に対峙しながら、カンヴァスから緊張感をも感じさせる作品など作風も変化します。

94年に55歳で亡くなるまで、生涯で1200点以上、82年から絶筆までで絵画だけでも700点以上の作品を制作。絵画作品のシリーズを中心に94年の絶筆までを通して紹介します。

  • 木下佳通代 《LA '92-CA681》
    1992年 大阪中之島美術館蔵

  • 木下佳通代 《'93-CA792》
    1993年 大阪中之島美術館蔵

  • 木下佳通代 《無題(絶筆・未完)》
    1994年 個人蔵

関連イベント

記念講演「カズさんのことー木下佳通代という芸術家」

開催日時2024年6月22日(土) 14:00 – 15:30(開場 13:30)
登壇者植松奎二(美術家)
会場大阪中之島美術館 1階ホール
定員150名
参加費無料
*本展覧会観覧券(利用後の半券可)が必要です。当日、ご提示願います。*事前申込不要

講演+上映「再考・再生『ヴィデオ / 京都 / 1974』」

開催日時2024年7月20日(土) 14:00 – 15:30(開場 13:30)
登壇者今井祝雄(美術家)ほか
会場大阪中之島美術館 1階ホール
定員150名
参加費無料
*本展覧会観覧券(利用後の半券可)が必要です。当日、ご提示願います。*事前申込不要

担当学芸員によるギャラリートーク

開催日時2024年6月1日(土)、26日(水)、7月6日(土)、17日(水)、8月3日(土)、14日(水) 11:00 – 12:00
会場大阪中之島美術館 5階展示室
定員30名
参加費無料
*当日ご利用になられる観覧券が必要です。
当日、「没後30年 木下佳通代」の展示室にご入場いただくための観覧券をご持参ください。
申込方法申込フォームよりお申込みください*後日お申込みフォームを公開いたします。