小出楢󠄀重 新しき油絵
2025-09-13 – 2025-11-24
概要
展覧会情報
会期 | 2025年9月13日(土)– 2025年11月24日(月・休) 休館日:月曜日、10/14(火)、11/4(火) *9/15(月・祝)、10/13(月・祝)、11/3(月・祝)、11/24(月・休)は開館 |
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開場時間 | 10:00 – 17:00(入場は16:30まで) *9/13(土)、9/14(日)のみ10:00 – 19:00(入場は18:30まで) |
会場 | 大阪中之島美術館 4階展示室 |
主催 | 大阪中之島美術館 |
特別協力 | 芦屋市立美術博物館 |
助成 | 一般財団法人 安藤忠雄文化財団 |
観覧料 | 一般 1700円(団体 1500円) 高大生 1200円(団体 1000円) 中学生以下 無料 当館メンバーシップ会員の無料鑑賞/会員割引 対象 *8/13(水)10:00から販売開始予定 [2枚セット券]3200円(一般のみ、販売期間=2025年8月12日(火)10:00 – 9月12日(金)23:59) [相互割引]本展観覧券(半券可)の提示で、5階で開催される「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」2025年10月4日(土)– 2026年1月4日(日)の当日券を200円引きでご購入いただけます。(1枚につき1名様有効。チケット購入後の割引および他の割引との併用は不可)*大阪中之島美術館2階チケットカウンターでのみ販売 *税込み価格。 *団体料金は20名以上。団体鑑賞をご希望される場合は事前に開館時間・料金・団体受付ページからお申込みください。 *学校団体の場合はご来場の4週間前までに学校団体見学のご案内からお申込みください。 *障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は当日料金の半額(要証明)。ご来館当日、2階のチケットカウンターにてご購入ください。(事前予約不要) *一般以外の料金でご利用される方は証明できるものを当日ご提示ください。 *本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。 *災害などにより臨時で休館となる場合があります。 【チケットの主な販売場所】 大阪中之島美術館チケットサイト、ローソンチケット(Lコード:52247)、ローソン各店舗 |
お問い合わせ | 大阪市総合コールセンター(なにわコール) 06-4301-7285 受付時間 8:00 – 21:00(年中無休) |
みどころ
1. 25年振りの本格的な回顧展 初期の東京美術学校時代の作品から絶筆に至るまで、その画業の全貌をご覧いただきます。
2. 「裸婦の楢󠄀重」の代表作が一堂に 画業の後半に制作された数々の裸婦像。年を経るごとに洗練され、独自の様式を作り上げる過程を、代表作によってたどります。
3. 油彩画にとどまらない多岐にわたる活動 ガラス絵、日本画、挿絵、装幀、随筆など、様々な分野で発揮された多彩な才能をご紹介します。
作家紹介
アトリエの小出楢󠄀重 1928年2月
画像提供:芦屋市立美術博物館
小出楢󠄀重(こいで・ならしげ) 略歴 現在の大阪市中央区に生まれる。生家は「天水香」で知られた薬舗積善堂。市岡中学校(現・大阪府立市岡高等学校)卒業後、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学。2年後に本来志望していた西洋画科に転科し、1914(大正3)年に卒業、大阪に戻る。1915(大正4)年、再興第2回日本美術院展に《山の初夏》が初入選。1919(大正8)年、第6回二科展に《Nの家族》を出品し樗牛賞を受賞。翌年の《少女お梅の像》は二科賞を受け二科会友に推挙された。1921(大正10)年から翌年にかけて欧州遊学。1923(大正12)年には二科会員となり、また大阪市美術協会会員となった。1924(大正13)年に鍋井克之、国枝金三、黒田重太郎と信濃橋洋画研究所を開設して指導にあたるほか、美術誌『マロニエ』の編集にも携わる。1926(大正15)年、芦屋に転居。アトリエを新築して裸婦や静物画、ガラス絵に新境地を拓くが、持病の心臓病の発作で43歳で急逝した。
構成
第1章 画家になるまで 1887 – 1916
小出楢󠄀重は1907(明治40)年に東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学し、2年後に西洋画科に転科、1914(大正3)年3月に卒業しました。美術学校入学前の市岡中学校(現・大阪府立市岡高等学校)時代のスケッチや、日本画科時代の模写、美術学校卒業制作などの初期作品をご紹介します。
第2章 大阪での創作と欧州への旅 1917 – 1925
1919(大正8)年、楢󠄀重は《Nの家族》を二科展に出品、新人賞となる樗牛賞を受賞しました。ここから本格的な画壇での活動が展開されることになります。1921年8月から翌年4月までの短い欧州旅行を経て、その画風はより洗練されたものへと変化しました。画壇デビュー作から、欧州滞在時の作例、帰国後の二科展出品作などを通して、画家が日本人としての「新しき油絵」を追究する過程をご覧いただきます。
第3章 多彩な活動 ガラス絵、日本画、挿絵、装幀、随筆
ガラス絵、日本画、挿絵、装幀、随筆と、ジャンルを横断して多面的に繰り広げられた楢󠄀重の活動をご紹介します。
特集 信濃橋洋画研究所
1924(大正13)年、楢󠄀重は、鍋井克之、国枝金三、黒田重太郎とともに、大阪市西区(現・中央区)の信濃橋交差点にあった日清生命ビルに、信濃橋洋画研究所を開設しました。同研究所は、戦前の関西洋画壇をけん引する存在へと発展します。設立者である4作家と代表的な研究生について、楢󠄀重のほか10作家の作品を展示します。
第4章 芦屋での円熟期 1926 – 1931
1926(大正15)年、楢󠄀重は大阪から芦屋の洋館に引っ越し、翌年には西洋風のアトリエを新設しました。この芦屋での最後の5年間は、画家にとって最も充実した、豊穣の成果をもたらす時代となります。円熟した芦屋時代の作品を、絶筆となった《枯木のある風景》を含め紹介します。
ハイライト 楢󠄀重の裸婦
裸婦のテーマは楢󠄀重芸術の真骨頂であり、生前から「楢󠄀重の裸婦」「裸婦の楢󠄀重」と称されるなど高い評価を得ていました。本展の最後に、最晩年に描かれた裸婦像の傑作7点を選りすぐり、一堂に展示します。
出品作品
小出楢󠄀重 《Nの家族》(重要文化財)
1919年 公益財団法人大原芸術財団 大原美術館小出楢󠄀重 《街景》
1925年 大阪中之島美術館小出楢󠄀重 《裸女結髪》
1927年 京都国立近代美術館小出楢󠄀重 《卓上静物》
1928年 京都国立近代美術館小出楢󠄀重 《横たわる裸身》
1930年 石橋財団アーティゾン美術館小出楢󠄀重 《枯木のある風景》
1930年 公益財団法人ウッドワン美術館小出楢󠄀重 《奈良を散歩する西洋人》
1930年
同時開催
コレクション特別展示「異邦人のパリ」
小出楢󠄀重と同時代に西洋へ渡った日本人画家と、エコール・ド・パリを代表する画家の作品を、大阪中之島美術館コレクションから選りすぐり、ご紹介します。
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藤島武二 《カンピドリオのあたり》
1919年 大阪中之島美術館 -
佐伯祐三 《煉瓦焼》
1928年 大阪中之島美術館 -
佐伯祐三 《郵便配達夫》
1928年 大阪中之島美術館 -
アメデオ・モディリアーニ 《髪をほどいた横たわる裸婦》
1917年 大阪中之島美術館 -
キスリング 《オランダ娘》
1922年 大阪中之島美術館 -
ジュール・パスキン 《腰掛ける少女》
1925年 大阪中之島美術館
*本展に出展の佐伯祐三 《煉瓦焼》、《郵便配達夫》、アメデオ・モディリアーニ 《髪をほどいた横たわる裸婦》は、「大阪の宝」の選定作品です。 詳細は「大阪の宝」特設ページをご確認ください。
会場:大阪中之島美術館 4階展示室
*ご覧いただくには「小出楢󠄀重 新しき油絵」の観覧券が必要です。
関連イベント
講演会1「小出楢󠄀重―都市の肖像」
講師 | 山野英嗣(前和歌山県立近代美術館館長) |
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開催日時 | 2025年9月27日(土)14:00 – 15:30(開場:13:30) |
会場 | 大阪中之島美術館 1階ホール |
定員 | 150名(先着順、事前申込不要) |
参加費 | 無料 *本展観覧券(利用後の半券可)が必要です。 |
講演会2「画家小出楢󠄀重・100年前の大阪クリティック―危機の意識と批評精神―」
講師 | 熊田司(美術史家) |
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開催日時 | 2025年11月3日(月・祝)14:00 – 15:30(開場:13:30) |
会場 | 大阪中之島美術館 1階ホール |
定員 | 150名(先着順、事前申込不要) |
参加費 | 無料 *本展観覧券(利用後の半券可)が必要です。 |